酒造りのサーガ(血潮)、小島杜氏の師匠たちに捧げるお酒。
創業は明治4年。代を重ね酒造りの歴史は130有余年。
酒名『天穏』は日蓮宗の経文から抜粋して命名した由緒あるものです。
“味と香りに生きる手造りの酒”をモットーに、原料の酒米は良質の五百万石、神の舞、佐香錦など
島根県産米並びに兵庫県山田錦米を使用しています。全国新酒鑑評会で過去9回金賞受賞蔵。
当地出雲は出雲風土記にもありますように、酒造りの発祥の地として松尾神社もあり、
出雲を代表する銘酒として多くの人に親しまれています。
板倉酒造の現杜氏である小島杜氏。
小島杜氏の師匠である、出雲杜氏の坂本俊氏、長崎芳久氏。2020年冬~春にかけて、相次いで亡くなられました。
小島杜氏の酒造りにおけるサーガ(血潮)である「山陰吟醸造り」も彼らから教わったもの。
彼らの想いや技術、各杜氏の特徴を再現するように、この度亡き二人の師匠に捧げるお酒を醸造しました
こちらは出雲杜氏の長崎芳久氏に捧げるお酒。
長崎杜氏の造るお酒は、伸びやかで美しい、流麗という言葉が当てはまる流れるような水墨画のような印象のお酒。
今回のSAGAでは、汲水量をかなり制限し少量の種もやしで非常にゆっくり発酵させ、
生もとと三日麹をミックスし、長崎杜氏の発展型になるように設計。
白桃や和三盆のような甘い芳香、清らかで繊細な吟味と甘さと酸が絶妙なバランス、
しっかりした麹の旨味の波が次第に増加してきて、
最後には清らかな山の伏流水を飲んだかのような清々しさが残る!
先日蔵に行ったときに試飲させてもらいましたが、優しく懐に入ってきて、ゆっくりとスーーーっと消える。
異次元な味わいに、言葉が出なかった。ただ一つ言えることは「人を想う力ってすごい。」
現在の天穏は、今までに酒造りに関わってきた先人たちの血潮を取り込んだ「営みの酒」になりつつあります。
この無窮天穏サーガも、飲む人の営みの一部となることを願って。
宜しければ、小島杜氏の思いが詰まった下記ページもぜひ御覧ください。
https://www.tenon.jp/tenon/597

原材料 | 米(国産)・米麹(国産米) |
原料米 | 大神山八郷産 山田錦 |
精米歩合 | 35% |
日本酒度 | --- |
酸度 | --- |
酒母・酵母 | きもと仕込み、酵母無添加 |
度数 | 17度(原酒) |
蔵元 | 板倉酒造 (島根県) |